次郎柿を継承していく想い

やまりん製茶工場の2代目として
茶農家の2代目として生まれた大台町栃原の林 公彦さん(53)は、相可高校農業科(現:生産経済科)を卒業後、JA多気郡に入組します。「休みなく働く父の姿をみて家業を継ぐつもりはありませんでした。就職は寄らば大樹のような感じだったと思います」。多気営農センターへ配属され職員として8年が経過、自身の将来を見つめ直し、26歳の時に家業を継ぐことを決意します。
社是は頑固一徹
「父は頑固一徹そのもの」と語る林さん。全国的にも少ない有機栽培茶の生産を引き継ぎます。「父が農薬アレルギーだったので有機栽培に切り替えたと聞いています」。有機栽培は、大台町でも1軒だけとのこと。除草作業も全て手作業でとても手間がかかります。また、美味しいお茶を生産するこだわりには、ゴマの油かすや魚かすを使用するなど土づくりにも。その他、渋味を抑えるため製茶は極力低温で行なうなどの徹底ぶり。「父が銘打った頑固一徹は自分の中にも潜んでいるかもしれませんね」。
販路の拡大
「販売先を引き継いでくれないか」。有機栽培茶の同業者が廃業することになり、販売会社「株式会社セーフティ・リ・ファーム88」を設立します。41歳の時でした。これを機に自ら全国各地で開催される商談会へ参加するなど販路拡大に力を入れていきます。「東京ビッグサイトで開催されるイベントへは年2回参加しています。大手スーパーと契約することもできました」。また、新型コロナウイルス感染症の蔓延を機に事業再構築補助金の交付申請にもチャレンジします。「やまりんのお茶をもっと多くの人たちに知って欲しくて、キッチンカーで有機栽培茶のクレープを販売したいと考えました」。なかなか申請が通らず、店舗型のカフェでようやく交付を受けることになったそうです。こうして2022年10月、大台町に「kikicafe」をオープン、有機栽培茶を使用したスイーツが好評です。
これからのこと
「販路の拡大に生産が追いつかず、栽培面積を増やしていきたいですね。また、こちらから出向くキッチンカーはやってみたいです」と語る林さん。茶農家としてのやりがいはとの問いには「手紙や電話をもらった時ですね。時には厳しいご意見もありますが、それらを含め手間をかけて伝えてくださることが本当に嬉しくて感激します」。これからもJAは、多角経営に奔走する林さんを支援して参ります。
Photo:大台町 林 公彦さん 2026.11








